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2017年01月19日 [雑記]

雑談 マツ 樹幹注入剤 

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マツの幹に見られたマツ材線虫病(松くい虫)予防のための樹幹注入剤による注入障害と思われる亀裂です。
形成層に薬液が触れることにより起こると言われています。
最近では施工技術や薬剤の進歩によりかなり少なくはなっているとは思われますが、いずれにしても幹に穴を開けなければならない樹幹注入剤は、その後の腐朽や通水障害などリスクが付き物です。
ただ、現場ではやむを得ず使用しなければならないことが多いのも事実です。

マツノマダラカミキリ後食予防の薬剤散布も、最近ではフロアブル剤やMC剤など、より安全性が高く残効性の長い薬剤が発売されていますが、住宅街にある大径木の松並木などでは大々的に散布することはかなり難しいでしょう。
農林水産省からの通達でも「病害虫の発生による植栽への影響や人への被害を防止するためやむを得ず農薬を使用する場合(森林病害虫等防除法(昭和25年法律第53号)に基づき周辺の被害状況から見て松くい虫等の防除のための予防散布を行わざるを得ない場合を含む。)は、誘殺、塗布、樹幹注入等散布以外の方法を活用するとともに、やむを得ず散布する場合であっても、最小限の部位及び区域における農薬散布にとどめること・・・」とあります。

また、根から薬液を吸収させて予防する土壌灌注剤も、庭木や本数が少ない場合には適していますが、大径木の松並木では本数も多いですし、毎年の施工となると多大なコストと時間がかかってしまいます。

住宅街にあるマツ大径木では、1本枯損しただけでもその伐倒処分、根株燻蒸の費用は何十万円となることが多いです。
また、住宅街では枯れれば危険木となってしまうので、山林の様に枯れるに任せてというのも不可能でしょう。

樹幹注入剤は幹に穴を開けることから批判も多いですが、未だ現実的に現場で使用できる様な代替措置はないのではないかと思います。
当面は延命処置として、使用もやむを得ない現場もあるでしょう・・・
ただし、長期に渡り繰り返し使用する場合には薬害のリスクも大きくなるので、周辺での被害が少なくなれば施用を中止するという判断も必要でしょう。

マツ材線虫病予防のためには、現場の条件やマツの状態に合わせて、適切な方法を適切な時期に行うことが重要だと思います。 

 

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